皮膚腫瘍
皮膚腫瘍とは?皮膚のできものやしこりについて
良性と悪性の皮膚腫瘍
皮膚やその下の組織(皮下組織)の細胞が増殖して、細胞の塊ができることがあります。これを医学用語では「皮膚腫瘍」と呼び、患者さんは多くの場合、皮膚にできた「できもの」とかコブのような「しこり」として自覚します。
皮膚腫瘍は、大きく「良性」のものと「悪性」のものに分けられます。
良性腫瘍は比較的顔つきの良い腫瘍で、周囲の組織を圧排しながら増殖し、肉眼的にも顕微鏡的にも、周囲との境界が明瞭な膨脹性増殖を示します。良性腫瘍は放っておいてもすぐには命に別状はありませんが、徐々に増大して整容的な問題(変形)や機能障害(運動障害や知覚障害)を引き起こしたり、中には悪性に転化する場合もあります。
悪性腫瘍は顔つきの悪い腫瘍で、隣接する正常な組織に入り込んでいったり(浸潤)、体の他の部位に広がっていき(転移)、やがて生命を脅かします。
当科では良性悪性を問わず、下に挙げたような疾患をはじめ、さまざまな皮膚腫瘍を治療対象としています。また腫瘍の発生母地を問わず、皮膚に露出していたり、皮膚から触知するものは全て広義の意味で皮膚腫瘍として扱っています。
皮膚良性腫瘍
粉瘤
皮様嚢腫
切開化上皮種
母斑細胞性母斑
脂腺母斑
脂肪種
神経鞘腫
皮膚悪性腫瘍
基底細胞癌
有棘細胞癌
悪性黒色腫
東京大学医学部附属病院形成外科・美容外科医師監修