1. HOME
  2. 診療案内
  3. 特に得意としている疾患
  4. 小児形成外科
  5. 小児形成外科について

特に得意としている疾患

SPECILITY

小児形成外科

小児形成外科について

目次

小児形成外科とは

顔面から体幹・手足の小児形成外科に対応しています。組織の欠損・変形や腫瘍性の病変に対して治療を行うことで、整容的・機能的回復とQOL向上を獲得し、健やかな児の成長をサポートすることを目的とします。必要に応じて、関連する他の診療科と連携し、なるべく児の負担が減るようにしております。また、顔面変形や組織の欠損など、当科が得意とする専門分野の診療を応用した治療も行っています。

例えば、下記のような疾患に対する治療を行っています。

手足の先天性疾患・・・重複母指・合指(趾)症・多指(趾)症・多合指(趾)症

重複母指や多指症の場合、外見・動き・レントゲン所見(骨の形成)などを考慮して温存する指(趾)を検討します。残す側に最大限の機能を獲得できるよう、切除側に付着する腱を移行(残す側に付け直す)します。合指(趾)症に対しては、機能を獲得できるよう分離術を行いますが、皮膚が不足する場合にはなるべく目立たないドナーから移植を行います。手術時期は、1歳以降に かつ手については機能獲得する前までに行うことが望ましいです。

顔面の変形・・・口唇口蓋裂、耳介の変形(小耳症・副耳・埋没耳・スタール耳など)、鰓弓症候群、萎縮を伴う変形、顔面神経麻痺、先天性眼瞼下垂

・口唇口蓋裂センターと連携し、口唇や鼻の変形の外科的治療を行います。
・小耳症に対しては、耳鼻科と協同しながら10歳ごろをめどに二期的手術を行います。1度目の手術では、肋軟骨を移植して耳の形を形成します。2度目の手術では、耳起こしといって、先に形成した耳を立ち上がらせる手術を行います。2度目の手術は1度目の手術の半年後以降に行います。
・埋没耳に対しては、まずは矯正器具を使用した保存的治療を行います。そのためにはなるべく早い段階での受診をお願いいたします。矯正ののちにも手術を必要とすることはありますが、程度を軽減させたり術後の安定性を高める効果があるため、0歳児のほぼ全例に適応しています。
・鰓弓症候群、萎縮を伴う変形、顔面神経麻痺 については、顔面変形・顔面神経麻痺外来と連携して診療を行っております。
・先天性眼瞼下垂については、視機能の発達を考慮して眼科と連携しながら手術加療を行なっています。

母斑、腫瘍・・・体表の母斑(一般的に「あざ」として知られています)やできもの

母斑といっても様々な種類があり、レーザー・手術・保存的治療 などの適応をご説明します。手術ののちに、創を閉じられる場合と、局所皮弁(近くの皮膚を移動させる)や植皮(皮膚を移植する)などを必要とする場合があります。腫瘍(できもの)の切除についても同様です。

体幹の変形・・・臍の変形など

元々の変形の程度にもよりますが、なるべく臍の凹みに傷がおさまるような治療を目指します。重度な漏斗胸については、他院へ紹介しております(Nuss法については現在行っておりません)。

傷跡の修正・・・やけどや怪我によりおった傷跡や変形を改善させる治療

救急診療で治療が完了した傷跡や変形に対し、手術によって改善が見込まれる場合には修正術を行います。縫い直しや、局所皮弁(近くの皮膚を移動させる)、移植など、方法は多岐にわたります。ただし、きずが時とともに”ふるきず“となって目立たなくなることもあります。一般的には2、3ヶ月目のきずは赤く、硬く、痒みを伴い、肥厚がありますが、時間とともにきずあとは成熟し、6ヶ月目頃から白く、柔らかく、平らになります。

終わりに

小児の手術は全身麻酔を必要とするので、保育士も配置されている小児病棟にご入院いただきます。入院期間については疾患により異なりますので、担当医にご相談ください。